行きつけの古本屋が閉店するとかで、商品全部5割引でした。俺はその時おうおう、とうとう閉店かい、と思いながらしこたま本を買ったのですが、後日閉店前もう一度その店の前を通ったら全品八割引になってて畜生!と思ったのでまたしこたま本を買った。
店主の愛想の悪い爺さんが、リーマン定年退職後に余興でやってる感のある店で、どうもチェーン店と比べると一回り値段が高い。貧乏人としてはあまりそこで本を買うことはなかったのだけど、面積も狭い割には探してたず〜っと欲しかった本がピンポイントで見つかったり、そういった思い出はある。
こういう時に、まあ、あそこはいい店だったよ、みたいに言うのはなんかセコいなあ、と思うので、まあ、そんないい店ではなかったなあ、と言う。
ただ、店主のこだわり…というような大層なものではないけど、その店の爺さんが子供の頃は、古本屋といえばああいう、埃臭い冷たいコンクリ床の倉庫に、煩くしたらまずそうな雰囲気が漂っていて、天井すれすれの高さがある本棚にぎっしりと本が敷き詰められていて、立ち読み客がありえないぐらいうざったく感じる幅の狭い通路と、割かし適当に付けられたプレミアらしき本の値段とか、そういったものであったのではないかなあ、と、その店にいると、なんとなくそんなことを考えた。
存外田舎の方が、こういった店は客の絶対数が少ないからなのか、チェーン店がぽんぽん周りに建つと、あっさりと潰れる。
 
ゲッターロボ大全 (Getter robot chronicle)ゲッターロボ大全G銃夢(GUNNM) 3 (ヤングジャンプコミックス)口裂け女伝説 1 (講談社コミックスフレンド)平成武装正義団 (SPコミックス)
本。 
ゲッターロボ大全はこういうアニメの本によくあるテキトーな解説本の類かと思ったら、未発表原稿だとか、ブッ飛んだパイロット版のラフ画、永井豪石川賢先生の対談…などといった資料的な価値もさることながら、TVアニメ版、漫画版を問わず丸ごと愛し、当時を生きた著者のコラムがいちいち面白い。
当初続刊の予定はなかったらしいのですが、人気があり、二冊目「G」も出たらしいです。
 
Gの方は発売の時期的にはOVA「世界最後の日」の完結直後ぐらいかな?その辺りのフォローや元ネタ探し(OVA版は石川賢先生の漫画からも色々とネタを引っ張ってきている)もコンプリートしており、嬉しい限り。
 
銃夢はなんつーか哲学も入ってる、小難しいイメージあったんですが、(ラストオーダーは特に)無印は割かしアクション映画のような、頭カラッポで読めますね。モーターボール編がかっこよくて好きかな。
 
口裂け女伝説は所持していた筈なんですが、どっかいったので買い直しました。犬木作品の中でもかなり怖いです。同時収録の他二話も、後味がもやっとしていて実にいいです。
この漫画の口裂け女は、人間なのか化け物なのかよくわからない所がよかったんですが、これの続編では完全に噂を食って生きる妖怪と化していて、
なんか人面犬とつるんで怪しげな研究所を持ってるし、捕まった女の子がアタシが幾らでも噂を流してあげるから助けて!ともちかけた所、そんなまがい物の噂に価値なんて無い!と一喝するなど、男前な一面を見せる。
 
平成武装正義団と、あとサイバー桃太郎も買った。僕は初山口作品がシグルイだったにわか糞野郎なので、本来こういう作風なのか、と驚いた。特に新サイバー桃太郎の、死に掛けの半人間が、毎話己の中にある疑問の答えを探り当て、そのほとばしるエネルギーの余剰であっさりと強敵をブッ倒していくテンポの良さにはしびれた。
 
他にも漫画といわず小説といわず色々買ったんすが、長くなったので省く。